2016年2月 1日 (月)

タイ北部山岳地帯その3・・・ムナグロアカハラとセボシカンムリガラのこと

0113dsc_6355_2ムナグロアカハラ

インド北東部からベトナムにかけて、広く分布する鳥のようですが、今回はじめて見ることが出来ました。
かねて是非見たいと思っていた鳥です。

そうです、どこかで見たことのある鳥。
アカコッコそっくりです。

以前ある方から聞いた話ですが、
むかし日本列島に、このムナグロアカハラの先祖が広く分布していた。
ある時期北方からアカハラが侵入、競争に負けたこの鳥は、トカラ列島と伊豆諸島に逃げ込んで、なんとか「種」としての命をつなぐことが出来た。
それがアカコッコだ、と。
あくまでも仮説だということでしたが、説得力がありました。
トカラと伊豆諸島ですからね、アカコッコは。
それにこの鳥、ほんとうにアカコッコそっくりです。

0113dsc_5674セボシカンムリガラ

タイ北部の山岳地帯は花盛りの季節を迎えていました。
特に数が多く、目立ったのが、美しく咲くこのカンヒザクラ。
おそらく植えられたもので、道沿いに多くありました。

その蜜を吸いに、あるいはそこに集まるアブなどを求めて、沢山の鳥が集まっていました。
それらの鳥の中に、セボシカンムリガラがいました。
彼は主に集まる虫目当てだろうなと思って見ていると、なんと「盗蜜」と思われる行動。
これは発見でした。

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2016年1月29日 (金)

タイ北部山岳地帯その2・・・ビルマカラヤマドリとバフマユムシクイ

前回、2012年にタイ北部へ来たとき、ビルマカラヤマドリを見たいとガイドに言っても、ただ首を振るだけでした。
とても数が少ないし、人前に姿を見せることは滅多にないと。

Dsc_3066 今回そのビルマカラヤマドリを見ることが出来ました。

学名はSyrmaticus humiae(Hume,1881)
当時の著名な鳥類学者で、インドの統治に深くかかわる政治家でもあったAllan Octavian Hume(1829~1912)が自身のファミリーネームを種小名としている。
Syrmaはイタリア語辞書で見ると「裳裾の付いた衣服」
日本のヤマドリも台湾のミカドキジも同じこのSyrmaticus属である。
Syrmaticusはusで終わっているので、男性名詞のように思えますが、humiaeは複数形の女性名詞と考えていいのではないでしょうか。
ルリオタイヨウチョウもaeで終わっていました。
Dsc_3079Mrshumespheasant0111dsc_2986
英名がMrs.Hume'sPheasant
ここでMrs.が付きます。
この英名をHume自身がつけたのかは判然としません。
自身が付けたとしたら、彼は愛妻家だったのか?恐妻家だったのか?
あるいは、学名の性別に合わせただけなのか?
後世の人が付けたとしたら、絶世の美女だったから?やはりラテン名が性別にあわせた?
因みに、Mrs.HumeのフルネームはMary Ann Grindall Humeだそうです。
Humeswarbler0111dsc_3767_2 もう一つHumeを名前にもつ鳥が、タイに冬鳥として来ていました。それはバフマユムシクイ
学名がPhylloscopus humei
英名はHume's Leaf Warbler
これにはMrsはつきません。Hume本人と考えていいと思います。
Phylloscopusはusで終わっていますから、男性名詞と考えていいと思います。したがってhumeiは男性名詞となるはず。
ラテン名、英名とも、間違いなくHume本人となります。

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2016年1月28日 (木)

タイ北部山岳地帯・・・ルリオタイヨウチョウのこと

1月8日から17日までタイ北部の山岳地帯へ。

まだ写真も整理中ですから、アルバムにアップしたりするのには少し時間がかかりそうです。
Dsc_3394 今回は、そこで見たルリオタイヨウチョウのこと。
ヒマラヤからベトナム南部にかけて広く分布する、写真の通り、実に美しいタイヨウチョウです。
英名はMrs.Gould's Sunbird
学名はAethopyga gouldiae
英国の鳥類学者ジョン・グールド(1804~1881年)の夫人の名前を冠している。
グールド夫人は絵の才があり、Mr.グールドのラフスケッチをもとに夫人が石板上に描いていった、と紀宮清子様は、その著書「ジョン・グールド鳥類図譜総覧」に記しています。
紀宮様はルリオタイヨウチョウの名前の由来についても言及しておられます。
それによると、グールドと同時代の鳥類学者ヴィカーズが、グールド夫人の鳥類学への貢献を讃え、この鳥の学名Aethopyga gouldiaeと名付けたとのこと。
またヴィカーズが、グールドの名前を学名にいれたわけですが、ヴィカーズは英名を付けていないとのこと。
Dsc_3449_3 Mrs.Gould'sSunbirdという英名は、その学名から、のちの時代に自然と定まったようです。

この先は私の推測ですが、
もしかしたら、ラテン語名のgouldiaeが女性名詞なので、Mrs.Gould'sという英名になったとも考えられます。
一方で、種小名の性別は、属名の性別に合わせるのがルール。
Aethopygaが女性名詞のため、Gouldも女性名詞のgouldiaeとせざるを得なかったということになります。
ヴィカーズの意図は、若しかしたら、親交深かったMr.ジョン・グールドの名を冠することだったのかもしれません

序ながら、Aethopygaというラテン名。辞書で調べると、Aethoは「天空の」といった意味でエーテルの語源らしい。またpygaは「尾」のこと。
この属のタイヨウチョウは、尾が長く美しい鳥たちです。

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2015年12月31日 (木)

再びフィリピンへ

12月の中旬、フィリピンのパラワン島へ行きました。

パラワン島は南シナ海のスプラトリー諸島(南沙諸島)にもっとも近い細長い島。
東のスールー海に面したプエルトプリンセサにある空港から、南シナ海側のリゾート地サバングへ。
Pc130462 サバングから小さな船にのって国立公園の森へ
鳥見はそのサバング周辺だけでしたが、パラワンコクジャクやパラワンツカツクリなど多くの鳥を見ることが出来ました。
今年の春にルソン島とミンダナオ島へ行きましたが、フィリピン諸島は島ごとの固有種も多く、興味尽きない島々です。
その中でパラワンは、どちらかというとインドシナ半島やボルネオの鳥相に近いように感じました。
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Dsc_5849
パラワンコクジャク成鳥♂
サバングから小さな船で40分ほど。
陸路のないセントポールサブテレーニアンリバー国立公園。
その暗い森の中に、パラワンコクジャクの♂はいました。このコクジャクは15歳ほど。寿命は20年ほどだそうです。Dsc_5583
通常、人の目に触れることのない警戒心の強い鳥なのですが、なぜかこの個体は、国立公園のレインジャー小屋の裏手にいて、人を恐れません。
身体の大きさはコジュケイを少し大きくしてぐらい。メタリックに輝くすばらしく美しい鳥でした。
Dsc_6138 パラワンツカツクリ
和名にパラワンとありますが、固有種ではありません。
スラウェシとボルネオ、他のフィリピンの島々にも生息しています。
このツカツクリ、コクジャクの近くにいました。やはり人を恐れませんでした。
Dsc_5959_2 Dsc_6516_2 ズグロヤイロチョウ
この鳥もパラワンの固有亜種palawanensisです。
Dsc_6245 アオヒゲタイヨウチョウ
和名はこうですが、英名はLovely Sunbird。すばらしくlovelyな固有種の鳥です。
Dsc_7169 キバラタイヨウチョウ
広く分布する鳥ですが、パラワン固有亜種auroraのこの鳥、下面の黄色の前部がオレンジ色です。
Dsc_6162 ムネアカタイヨウチョウ
Dsc_7268 パラワンハシナガクモカリドリ
数年前にコクモカリドリからスプリットしたパラワン固有種。
Dsc_6313 Dsc_6276 パラワンコノハドリ
やはりパラワン固有種。
Dsc_6806 パラワンズアカミユビゲラ
これも近年ズアカミユビゲラからスプリットした、フィリピン固有種
Dsc_6154 パラワンヒヨドリ
パラワン固有種です。
Dsc_6570 パラワンコガマグチヨタカ
これも近年javanからスプリットさせたパラワン固有種。
Dsc_6412 パラワンガラス
スンダガラスからスプリットしたとのことでした。
Dsc_6417 コウライウグイス
Dsc_6459 ムナフコウライウグイス
Dsc_6846 コウハシショウビン
Dsc_7237 ミナミチゴハヤブサ

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2015年8月 4日 (火)

アラスカ・セントポール島

7月セントポール島へ行きました。繁殖期のこの時期、そこはまさしく海鳥たちの楽園でした。

アンカレッジ空港から西へ、双発プロペラ機で4時間。ベーリング海に浮かぶ小さな島。
水産加工工場があり、島の人口は700人ほど。
昨年行きましたセントローレンス島が、イヌイットの保留地で、車1台ない島であるのに対し、セントポール島にはスクールバスもありました。
繁殖期ですから、崖を覗いていると鳥たちの微笑ましい光景がそこここにありました。
Dsc_4057 Dsc_4062_2 Dsc_4046 ツノメドリのカップル。10分以上もこんな感じで続きました。
Dsc_2884 このツノメドリ、霧の深い日の崖。
♂と思われる方が、草を咥えています。
プロポーズでしょうか?こうした行動をべつの場所でも見ました。
Dsc_1538 エトロフウミスズメ
Dsc_3007 ウミオウム
Dsc_3025 このエトピリカも熱々でした。
ただ私の知る限りですが、ウミスズメ類の交尾は海の上。崖や岩礁上では交尾しないようです。
Dsc_3806 コウミスズメ
Dsc_4240 アカアシミツユビカモメ
Dsc_3863 これはキタオットセイ。一段と大きいのが♂成獣、沢山いてやや小さく褐色のが♀成獣、黒くて小さく沢山いるのが子供たち。
アルバムを作りました。↓です。まだ未完成ですが。
http://hstbird.tea-nifty.com/photos/_puffin/index.html

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2015年4月25日 (土)

フィリピン

3月下旬から4月上旬にかけての2週間、フィリピンへ行って来ました。

ルソン島に1週間、ミンダナオ島に1週間。
フィリピンは、
とにかく固有種ばかりと言っていいほど固有種の多い島嶼群。まことに特異な鳥相をもっています。
アルバムを作成中ですが、完成までまだ時間がかかりそうです。
以下に何枚か掲載します。
Dsc_4287
Dsc_4774
フィリピンワシ
ミンダナオ島とルソン島に分布しているようですが、
総数150羽ほどと言われています。
フィリピンの国鳥。
我々は幸運でした。
ミンダナオ島mt.Kitangladの南麓で営巣を、北麓で間近に飛翔する姿を見ることが出来ました。
圧倒される鳥でした。
幅の広い翼、大きな嘴。
風に揺れる冠羽。
青白い冷たい虹彩。
どれをとっても魅力満点です。
言うまでもなく
なんとかこの鳥を見たいと、大きな期待と願望を持ってミンダナオへ行きました。
その期待と願望を圧倒する、震えるほどの感動がありました。感激でした。
涙が出ました。
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Dsc_3962 セジロカワセミ
一羽、ミンダナオ島Bisligの近くで見ることが出来ました。
これももちろん固有種。シックなカワセミでした。
Dsc_2703 フィリピンモズ
これも固有種。ルソン島の高地で見ることが出来ました。
Dsc_3810 アカサイチョウ
ミンダナオで2回見ることが出来ました。この時は家族連れ。若はたぶん3羽いたように思います。
サイチョウ類はルソン島とミンダナオ島で4種類いますが、すべて固有種です。
Dsc_4465 ホオアカヒメアオバト
これも言うまでもなく固有種。美しい色どりのアオバトです。ミンダナオmt.Kitangladで。
Dsc_4561 ハチスカタイヨウチョウ
著書「南の探検」の蜂須賀正侯爵。その名前を和名に冠した唯一の鳥だと思います。
地味な鳥ですが、気に入りました。
Dsc_4306 フィリピンガマグチヨタカ
これまで見たどのガマグチヨタカより小さいガマグチヨタカでした。
写真は巣と親鳥です。たぶん巣にはヒナがいます。
これも固有種です。
Dsc_2518 アカノドカルガモ
PhilippineDuckです。固有種。
ルソン島CandabaSwampで。
Dsc_2196 フィリピンアオバズク
これも固有種です。
大きさは日本のコノハズクとOコノハズクの中間ぐらい。「ホーッ コッ コッ コッ」と鳴きました。
ルソン島mt.Makiling山麓で。
Dsc_2523 フィリピンオウギビタキ
もちろん固有種。ルソン島CandabaSwampで。
Dsc_4050 シラヒゲハナドリ
ミンダナオの1000mを越える高地にいる、個体数のすくないミンダナオ固有種。
ホバリングをしていました。これは求愛行動とのこと。いずれにせよホバリングするハナドリは他にいないかもしれません。
アポ山麓で。
Dsc_3620 コウライウグイス
これは固有種ではありません。フィリピンでは固有種でない鳥の方が珍しいかもしれません。
Dsc_3055 キタタキ♂
もちろんこれも固有種ではありません。ルソン島スービックで

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2014年10月15日 (水)

ボルネオ

9月の下旬、ボルネオへ行きました。

ボルネオは2回目ですが、今回はバードレースに参加する形でのバーディング。
Dsc_0096
キナバル山
マレーシア・サバ州キナバル山登山口、セピロックコタキナバル市内をまわり、
その後、同国サラワク州クチンへ飛びました。
クチンから車で2時間ほど南東へ行った、インドネシア国境に近いグヌンペンリッセンへ。
さらに、ブルネイ王国に入り、首府バンダル-セリ-バガワンへ。そこから船-車-船と乗り継いでウル-テムブルングという正しく奥地へ入りました。
全行程10日間。
レースなのでガイドはなし。図鑑と首っ引きです。
Dsc_0987 疲れ果てましたが、楽しい旅でした。
滅多なことでは行けないようなところへも行くことが出来ました。
ボルネオのアルバムに今回の旅行の写真を追加しました
http://hstbird.tea-nifty.com/photos/sunda/index.html

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2014年8月 2日 (土)

インドネシア・スラウエシ島

7月の中旬、スラウエシ島へ行きました。Dsc_0058

ボルネオの東隣、フィリピンの南隣の、ヒトデの形をした島。その北に伸びたミナハサ地区へ10日間の旅行でした。
東洋区のボルネオやフィリピンとの間に生物相の大きな違いがあるとして設けられたのがウォーレス線。ここはオーストラリア区に属しています。
この島といえばやはりウォーレス。
ウォーレスは、この島の鳥についてこう書いています
「(セレベス島の鳥の)多くの種がセレベスの周辺の地域にいかなる近縁種ももたず、
まったく孤立分布しているか、あるいはニューギニア、オーストラリア、インド、そしてアフリカといった遠隔地との関係を示していることがわかる。
同じように遠隔地域間で動物に類縁が見られる例がほかにもあることは確かだが、これほど多くの種がそのような類縁関係をしめし、その地域の博物学の決定的な特徴となったりしている例は、私の知る限り地球上の他のどの地方にも見られない。」
Dsc_0016 我々は138種の鳥を記録しました、そのうち57種がスラウエシ島の固有種でした。
ウォーレスの島ですので、138種一つ一つについて、その分布域を調べました。
なぜウォーレスはウォーレス線をここに引いたのか。それが私のこの旅のテーマでした。
アルバムを作りました

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2014年7月 2日 (水)

アラスカ・セントローレンス島ほか

6月上旬、アラスカへ行ってきました。

成田からヒューストン経由でアンカレッジへ、そのあとノーム、そして最終目的地のセントローレンス島へ。
Dsc_0189
セントローレンス島は、沖縄本島より少し大きいぐらいの、ベーリング海に浮かぶ島。
そこに1300人ほどのイヌイットの人々が住んでいます。
集落は2つあるとのことでしたが、空港のあるガンベルは、島の北西に突き出た岬の先端にあり、アラスカ本土よりもシベリア・チュコト半島の方が近い位置にあります。
我々はそのガンベルで2泊しました。
Dsc_7494
白夜のガンベルで、沈んだ太陽の光を背にした山々が見えます。シベリア・チュコト半島の雪をかぶった山々です。
手前の海水面に無数の鳥が群れを成しています。
そのほとんどはエトロフウミスズメとコウミスズメ。
その数は計り知れません。
見ている間ずーっと、黒い帯が右から左へと、それこそ絶え間なく流れていくのです。まさに圧巻でした。
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写真はアルバムを作りました。左のマイフォト「アラスカ・セントローレンス島」http://hstbird.tea-nifty.com/photos/eiders/index.htmlをご覧ください
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2014年3月 3日 (月)

ネパール

2月の上旬、2週間の日程でネパールへ行きました。
Dsc_4235

コウハシショウビン

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カトマンズ近郊のゴドベリ、プルチョウキ山、ポカラ、チトワン。
310種強の鳥を記録でき、
ゾウの背からインドサイ、アキシスジカなどを見て、
野生のアジアゾウ、メガネカイマン、イリエワニなどなども。
ベンガルトラが駆け抜けるのを見た人もいました。
まさに野生の大国です。

Dsc_1977

ベンガルハゲワシ

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アルバムを作りましたhttp://hstbird.tea-nifty.com/photos/nepal/index.htmlです

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